只見 倉前沢

2022年10月21日 メンバー:KS,HS                    倉前沢の右俣には、入渓して間もなく連瀑があり、ここで昨年と今年の2年続けて滝の登り方やルートファインディングなどの沢登りトレーニングを行っている。しかし、この連瀑から上部にはまだ登ったことがないうえに、左俣にも出合からすぐの所に滝があることが、国道の橋上からも確認できる。このようなことから、この右俣と左俣との周回は、実施しなければならない課題であると、個人的には考えていたところに、H君から平日山行の誘いがあり、即座にこの周回沢登りに出掛けることになった。
 倉前沢に入ってナメ床を進んで行くと、右俣と左俣との出合が少し分かりにくかったが、右俣を僅かに登った所から左俣に入るとすぐに20m滝があり、登れそうでもあるが濡れそうなことから、一段登ってから右のブッシュを巻いて行くと、その上には更に10mの樋状の急なナメ滝があるため、続けてブッシュを巻いて行く。どうやら国道の橋から見える滝は、この滝のようである。この上にも20mナメ滝があり、これを登るとなだらかになる。この後中間部には5m前後の滝が2箇所あるのみで、烏帽子岳から延びる右俣への乗越の尾根近くのCo850m付近に20m滝が出てくると、尾根を目指して紅葉した藪を少し登り、12:00になだらかな稜線に達する。
 右俣を目指して反対側へ下降すると、間もなく窪状が現れて水流となってくる。そろそろお昼かななどと考えながら下って行くと、40mのナメ滝が出てきたので懸垂し、この下でお昼を食べる。ここからは平坦な流れとなり、このままトレーニングをした下部の連瀑帯まで行ってしまうのかと思いながら下って行くが、中間部辺りまで差し掛かると、突然目の前に大きな空間が現れたことから下を覗き込むと、そこには地形図からは想像もできない50mはあろうかという巨大な直瀑が出現した。とても30mダブルの懸垂では届かないので、さてどうしたものかと考える。左岸は垂壁で問題外だが、幸いなことに右岸は傾斜はきついがブッシュが繋がっていることから、右岸のブッシュ伝いに巻き下ることにする。もし途中で下降が困難な場合は、そこからの懸垂も考えながら下ると、大滝下までブッシュを繋いで降りることができて安堵した。これを過ぎると再び沢は平坦な流れになり、トレーニングで最後に眺めた15m滝に達した。この滝を懸垂して下ると、あとは10m・20m・10m・20mとトレーニングの際の残置支点を使って連続懸垂をして左俣との出合いに至り、周回ルートを完成することができた。

左俣は草混じりの滝が多い。

左俣上部の滝

右俣最上部40m滝

右俣50m滝上部
ワンショットでは収まらない。

50m滝下部
見上げて上部が見えない

2022年12月08日